眠過ぎて眠くない時間が眠っている時しかない

春の風

春は何かと不安定な季節だ。自身を取り巻く環境にも変化が生じ、頭を働かせて考えなければならない事柄が増えがちな時期なのだが、春眠暁を覚えずもう永遠に眠い。本当に、切実に眠い。あまりにも眠すぎるせいで自棄になり「『なんとかの考え休むににたり』とか言うし、逆説的に、寝ている間に考えがまとまっていて、全ての問題が一気に解決する素敵なアイデアが浮かんでいるのではないか」などと言うよくわからない発想の元、時間の許す限り惰眠を貪ってみたが、目覚めても特にいい考えは浮かんでいなかった。知ってたが。

まあ問題は放置しても解決しなかった代わりに、冬に植えたきり放置していたチューリップの球根はいつの間にやらしっかり花を咲かせていて、大変癒されたので引き分けといったところか。
 
とにかくひたすらに眠く、まともに頭が働かないので、最近はずっと眠気覚ましとして『慣用句に出てくる花という言葉の後に『粉』ってつけてむずむずする遊び』を一人でしていた。一番痒くなってお気に入りの言葉は『両手に花粉』だった。洗ってきてくれ。
しかし、むずむずするなどとは言ったものの、実際のところ私が花粉によって本当にひどい症状が出ていたのは昔の話で、近頃はなぜだかあまり悩まされなくなった。生活圏の変化などで外的要因が取り除かれたおかげなのか、体質改善など内的要因が解消されたからなのか、前者にしろ後者にしろ、どちらにしても積極的に何か手を講じたわけではなく、只々いつの間にやら気にならなくなっていた。
このような例を見ると、何かしらの悩みや問題に対して、効果的なアプローチが見つからなかったり、今すぐに解決できそうになくとも、時が来れば自ずと解決するという事もなきにしもあらずかと、少し楽観的になれるのではないだろうか。
 
 
ただ、暖かくなって活気付く生き物はチューリップだけではないため、雑草と害虫対策だけは早めにやっておいた方がいいと思う。