屋根より高い自己肯定感

Koinobori


本日5月5日はこどもの日である。
脳内ネバーランドの住人である私も、自らの健やかな成長を願うため、柏餅を貪り食いながら子供のようにはしゃいで祝って過ごした。
肉体の疲れ方だけはいい大人のそれであるのが悲しいところである。

 

それはさておき、こどもの日といえばやはり『屋根より高い鯉のぼり』だ。『鯉のぼり』は激しい滝を登った鯉が竜になるという『登竜門』の言い伝えから、立身出世の象徴と言われており、是非ともあやかりたいところではあるが、残念ながら手元に鯉のぼりがないので、代わりに何か別の『高く上がっているもの』で我慢しておくこととする。
ここ最近高く上がっているものと言って、まず最初に頭に浮かぶのは『生活費』だが、いささか祝いの場には相応しくない気がするのでやめておき、次点として思い当たる『自己肯定感』で手を打っておこうと思う。タイトル回収である。何を隠そう特別立身も出世もしていないにも関わらず「ま、いっか」の精神で日々を安穏と過ごせるこの私の自己肯定感、現時点でなかなかに高く、さらに上り詰める素質があるのではないか。実際、このわずか500文字程度の文章をタイピングをしている時点で「わたしもうとてもえらい」と思っている節があるし、休日にも関わらずきちんと朝食を摂った時など、偉すぎてむしろ不安になるくらいだ。
こんな具合に、鯉のぼりの代用品として屋根より高い自己肯定感を掲げてみたわけだが、私の中の自己肯定感唯一の欠点は「ま、いっか」の精神と、立身出世に対する意欲が反比例していて、本末転倒感が否めないというところにあるのだが、ま、いっか。